外国人就労者は日本の極度な人手不足を補う労働力だということばかり考え、同じ日本という国で暮らす人間だという生活者視点が欠けているのが、現状の日本の受け入れ体制の弱点といえるでしょう。
外国人就労者は働くロボットではなく、人間です。
人間だということは、働くことに生きがい、やりがいが感じられなければ、自立心も育たないし、自己啓発意欲も持てないものです。
ということは、指示したことをその通りやってくれればそれでよいという使用者側の考え方では、進歩もなく、指示待ち人間になっていくでしょう。そうなれば、企業への愛着も沸かず、責任意識も薄く、会社への定着率も悪くなる可能性があります。
企業側でも、現状の人手不足をカバーし、さらに働き方改革の流れに乗るためには、外国人も、少しずつ育成し、意欲を持ち、仕事熱心で責任感もあり、企業への愛着ももつ人材になってもらえるよう努力していくことが大事でしょう。
しかし、行政が法律や制度、仕組みを整備していくには相当の時間がかかり、また個々の外国人就労者についてのきめ細かな支援は困難でしょう。
そのため、EDO会のような民間のNPO団体などが、地域社会と企業の橋渡し役を務め、外国人就労者がやりがいを感じて、企業に貢献し、企業に定着するための橋渡し役も果たし、企業の負担を少なくして真の意味の多文化共生社会を構築していくことが重要だと考えています。
EDO会が目指す外国人就労者支援は行政ではカバーできない分野の支援です。
各種の支援を組み合わせることで、外国人就労者の個々人について、その能力を十分発揮することができるようになり、仕事にやりがいを感じ、仕事の改善もできるレベルとなり、さらにチームのメンバーとしてチームワークに参画できるようになることを目標とします。